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  • 執筆者の写真Yucony

「パリインターナショナルスクールにおける日本語教育実践」開催報告

2023年11月25日、私のパリインターナショナルスクール時代の恩師である石村清則先生をお迎えし、どのような経緯でパリに行かれ、そしてなぜインターで教えるようになったのか、クラスではどういった取り組みをされているのか、など、色々なお話を伺いました。


遅い時間帯の開催だということもあり、「参加人数が少なかったらどうしよう」と少しだけ懸念していたのですが、前日辺りから「どうにか出られそうです!」とたくさんの方々がお申込みくださり、最終的には10名の生徒さんたちにご参加いただきました。私1人でも開催したいくらい先生にお伺いしたいことは山ほどありましたが、やはり「皆さんと一緒にこの機会を持つことができて良かった!」と、とても嬉しく思っています。


私はかなり記憶が良い方で、当時先生がお話されていた内容はもちろん、自分が座っていた席や窓の外の風景、そのときの空気の温度や肌に触れた感触など、実はとても鮮明に覚えています。が、今回の講演会で、忘れていたこともあったなあと気づきました。それは、日本語のクラスが週2回、しかも2コマずつあったということです。


月曜は漢字テストと『徒然草』、水曜は『人形の家』と新聞の社説&小論文、といった具合に、かなりの時間をかけて、それこそじっくりコトコト、日本語で読み、考え、書き、話す訓練を重ねていたのだなあと、改めて気づきました。なんて贅沢な時間だったのでしょう…。第一言語を養うことをこんなにも重視しているIB(インターナショナルバカロレア)のプログラムの素晴らしさに、改めて気付かされました。先生も仰っていましたが、日本にいるときよりもずっと、日本語を好きになり、大切にしたいと思えた4年間だったと思います。


また、石村先生のすごいところは、①「日本人なんだから日本語をやりなさい!」とか、「やった方がいい」と頭ごなしに言うのではなく、生徒に自分で考えさせ、決めさせるところ。そして何より②常に新鮮で魅力的なレッスンを提供することで、日本語が第一言語の生徒にも、そうでない生徒(アメリカ在住経験が長く日本語より英語が得意など)にも、「日本語っていいな。もっと勉強したいな」と自然と思わせてしまうところだなと、改めて思いました。


なぜそんなことは可能なのかと言えば、それはひとえに、先生ご自身が日本文学を何より愛しているからというのもありますが、それに加えて、文学以外の分野(漫画、アニメ、スポーツ、などなど)でもたくさんの引き出しをお持ちで、どんな生徒の心もすっと開けてしまわれるからなんですよね。先生のクラスは多くの日本人生徒の「居場所」であり、先生はメンターであり、お兄さんであり、親代わりでもあったなあと、当時を振り返って思いました。


先生のモットーは、「英語か日本語か」という二元論ではなく、「両方やる」。ただし「第一言語をしっかりと決めてそちらをぐんぐん伸ばす」「そうすれば自ずと他の言語も追いついてくる」。いたってシンプルで、そして誰もが希望が持てる外国語習得のアプローチだなと納得できました。実際、私を含め多くの日本人学生が、先生の日本語のクラスを通して日本語力を「維持」するだけでなく、大きく伸ばし、そしてそれに見合う英語力、フランス語力を身につけていきました。私自身の経験からも、先輩や後輩、同級生を見ても、間違いないと思います。私ごとで恐縮ですが、非英語圏に10歳から4年間だけ住んで、全部英語の学部に行き、卒業し(ここが重要)、そしてケンブリッジCPEに一発で受かる人は滅多にいません。言語習得に不可欠な想像力と「言いたいこと」を引き出してくださった先生にはとても感謝しています。


今回のお話で、個人的にもう一個とても興味を持ったことがあります。それは先生が要所、要所で必要な人物に出会い、夢を叶えて来られたところです。読書という習慣には、必要な情報や出会いを引き寄せるパワーもあるのでしょうか!?今度ぜひ伺ってみたいところです。もしかしたら、本を通してたくさんの人生を経験しているからこそ、ご自分が何を求めているかが明確にわかっていらっしゃるというのは、あるかもしれないと思います。





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